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「渡辺義雄の眼 伊勢神宮・イタリア・モスクワ」開催のお知らせ

「渡辺義雄の眼 伊勢神宮・イタリア・モスクワ」開催

渡辺義雄 撮影:木村惠一

渡辺義雄 撮影:木村惠一

故名誉会長渡辺義雄( わたなべ・よしお)氏のご遺族から、公益社団法人日本写真家協会に写真原板並びに作品の寄贈の申し入れがあり、日本写真保存センターが収集、保存することを決めました。
写真原板は「伊勢神宮」「旧帝国ホテル」「迎賓館」「新宮殿」などと「イタリア」「モスクワ」など。
「奈良六大寺大観」「大和古寺大観」「日本の塔」等に収載されている作品の写真原板(5×7、4×5、6×6、35 ミリ)等 約30,000 枚。写真展に使用したプリントおよび資料プリント約5,000 枚の寄贈を受けました。
保存センターでは、昨年の「原爆展」に続く第2 弾として、「渡辺義雄写真展」を、10 月にポートレートギャラリーで、11 月に大阪ニコンサロンで開催することにしました。


写真展:「渡辺義雄の眼 伊勢神宮・イタリア・モスクワ」
主催:公益社団法人日本写真家協会「日本写真保存センター」
   一般社団法人日本写真文化協会(東京展)
協賛:(株)ニコン、(株)ニコンイメージングジャパン、一般社団法人日本写真著作権協会
協力:日本大学藝術学部
会期・会場:2016年10月27日(木)~11月9日(水) 東京四谷・ポートレートギャラリー

     2016年11月24日(木)~30 日(水)  大阪ニコンサロン(大阪ニコンプラザ内)

展示作品:1953 年撮影の「伊勢神宮」、1956 年撮影の「イタリア」「モスクワ」から寄贈を受けた写真原板から新たにプリントしたモノクロ作品約55 点で構成

作品について:

伊勢神宮 内宮正殿の棟 1953年

伊勢神宮 内宮正殿の棟 1953年

「伊勢神宮」はわが国で初めて式年遷宮直前に御垣内で撮影されたモノクローム作品。
地面の白玉石がレフ板の役割を果たし、直射日光を受けた建物全体の素木の柱や千木、堅魚木の飾り金具が光り輝いて荘厳な建築美を醸し出している。
第二次大戦が終わって復興が進んでいた「イタリア」、途上にある「モスクワ」を訪れ、西欧の文化や人々の暮らしぶりに対して、日本人の営みの差異を素朴に感じ取り、生きることへの逞しさに驚きの眼差しを向けている。
渡辺の社会情勢を見る眼の鋭さが短期間のスナップでありながら的確に表されている。
時代を透視した味のある作品群である。

渡辺義雄経歴

モスクワ 家族で旅に出る 1956年

モスクワ 家族で旅に出る 1956年

日本の建築写真家の草分けとして、「伊勢神宮」の式年遷宮を3回、40年に亘って撮影した。
昭和45年、「奈良六大寺大観」全12巻の一部に関わる。60年間の永きに亘って写真家として活躍するとともに写真家の社会的地位の向上、写真著作権の死後起算50年の法改正に尽力。また、写真美術館の設立運動にも力をそそぎ、東京都写真美術館の初代館長にも就任した。それらの功績により、写真家として初の文化功労者に叙せられた。大学での写真教育にも取り組み、多くの次世代を担う写真家を育成した。

<略歴> 渡辺義雄(わたなべ・よしお)1907 ~ 2000

明治40年(1907) 新潟県三条町(現、三条市)に生まれる。
昭和3年(1928) 東京写真専門学校(現、東京工芸大学)卒業。
昭和8年(1933) 「お茶の水駅」をフォトタイムス1月号に発表、出世作となる。
昭和9年(1934) (財)国際文化振興会に参加、日本の文化、実状を海外に紹介する。
木村伊兵衛と共に名取洋之助による日本工房に参加。
昭和25年(1950) 日本写真家協会(JPS)の創立に参加。
昭和28年(1953) 伊勢神宮の第59回式年遷宮に際し、初めて御垣内の撮影を行う。
昭和33年(1958) 芸術選奨文部大臣賞受賞。
昭和34年(1959) 日本写真家協会会長となる。
昭和40年(1965) 全日本写真著作者同盟結成、委員長となる。
昭和46年(1971) 日本写真著作権協会設立、会長となる。

イタリア フィレンツェ ダビデ像 1956年

イタリア フィレンツェ ダビデ像 1956年

昭和47年(1972) 紫綬褒章受章
昭和49年(1974) 毎日芸術賞受賞。
昭和53年(1978) 勲三等瑞宝章受章。
昭和55年(1980) 日本大学名誉教授となる。
昭和56年(1981) 日本写真家協会名誉会長となる。(会長在任期間23年)
昭和61年(1986) 日本建築学会文化賞受賞。
平成2年(1990)第6回東京都文化賞受賞。東京都写真美術館初代館長となる。
写真家として初めて文化功労者に叙せられる。
三条市名誉市民に推挙される。
平成5年(1993) 第61回式年遷宮撮影。
平成9年(1997) 東京都写真美術館名誉館長となる。

<写真集>

「伊勢神宮」、「奈良六大寺大観」、「桂離宮」、「東宮御所」、「迎賓館」、「宮殿」、他多数。

お問い合わせ:

公益社団法人日本写真家協会  担当・松本徳彦(JPS 副会長)
102-0082 東京都千代田区一番町25 JCII ビル303
電話 03-3265-7451 FAX 03-3265-7460

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東京国立近代美術館 相模原フィルムセンターに写真原板収蔵(第9回目)

616日(木)日本写真保存センターでは、収集した写真原板のうち、調査が完了したものを
淵野辺にある相模原フィルムセンターに収蔵しました。
今回は9回目の収蔵で、内訳は以下の通りです。 

写真原板収蔵本数:1,283
内訳
写真家 朝倉隆                 230
    ブリストル.ホレス        750
    永田一脩                  303


次回の写真原板収蔵は10月に予定しています。

 

2016JPS展 関西展 特別企画 「知っていますか…ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」展 開催のお知らせ

2016JPS展 関西展 特別企画 「知っていますか…ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」展

★終了しました。

昨年8月、今年2月に引き続き、「知っていますか…ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」展をJPS展 関西展特別企画として京都市美術館にて開催いたします。

広島・長崎に原子爆弾が投下され、甚大な被害を被ってから70年が経ちました。一瞬に焼き尽くされた焦土のなかでも、写真家は凄惨な状況を冷徹にカメラで捉え、実相を後世に伝えてくれました。本展は、被爆直後の凄惨な状況をとらえた60点の写真で構成しました。写真のもつ記録の重みを実感します。戦争を知らない世代が増えたいま、知ってほしいのです。ぜひご覧ください。

会期:2016年7月19日(火)~24日(日)  開館時間9:00~17:00
会場:京都市美術館 別館(岡崎公園内) 1階
住所:〒606-8342 京都府京都市 左京区岡崎最勝寺町13
電話:075-762-4671

主催:公益社団法人 日本写真家協会 日本写真保存センター
助成:公益社団法人 倶進会

入場料:一般(700円) 大学生(400円) 高校生以下(無料)
(2016 JPS展の入場券をお持ちの方は無料です。)

 

平成27年度文化庁「文化関係資料のアーカイブの構築に関する調査研究」報告書をアップロード致しました

「文化関係資料のアーカイブの構築に関する調査研究」を、資料ダウンロードページに追加いたしました。
平成27年度の調査研究実績について詳しくご覧いただけます。
以下、資料ダウンロードページよりご覧ください。

資料ダウンロード

 

【シンポジウム】 「文化資料アーカイブ入門 ~将来の芸術文化の発展に向けて~」

★終了しました

歴史、芸術、民族、産業、自然科学等に関する文化資料は、我が国の歴史や文化を理解するために欠くことのできない貴重な資料であると同時に、将来の芸術文化の発展の基礎を成すものです。これら歴史的・文化的価値のある貴重な資料の散逸・消失を防ぎ、保存と利活用を図るためには、文化資料アーカイブの構築・整備が有効な手段となります。

このたび、文化庁では、将来的に文化資料のアーカイブに取り組みたい方や、現在取り組んでいる方、興味を持っている方を応援するためのシンポジウムを開催します。本シンポジウムを通じて文化関係資料をアーカイブすることの重要性と、これからアーカイブを構築するための具体的な取組事例を紹介します。

 

■東京会場

日時:平成28年3月24日(木) 13:30~17:30(開場13:00)
場所:コクヨホール 東京都港区港南1-8-35

■金沢会場

日時:平成28年3月26日(土)13:00~17:00(開場12:30)
場所:金沢工業大学 6号館 SAKAI MEMORIAL HALL 石川県野々市市扇が丘7-1

■開催プログラム

[東京会場] 開会挨拶 加藤 敬(文化庁文化部芸術文化課長)

基調講演 「博物館から見る文化資料アーカイブ」
田良島 哲(東京国立博物館 博物館情報課長)

 

事例報告①「文化庁アーカイブ中核拠点形成モデル事業について」
並木誠士(京都工芸繊維大学美術工芸資料館館長)
小野寺玲子(武蔵野美術館・図書館 美術チーム チームリーダー)

事例報告②「写真原板アーカイブ構築の方法―写真フィルムの保存とデータベース化」
中川 裕美(公益社団法人日本写真家協会日本写真保存センター調査主任)

事例報告③「立命館大学アート・リサーチセンターのデジタル・アーカイブ活動」
金子 貴昭(立命館大学衣笠総合研究機構(アート・リサーチセンター)准教授)

事例報告④「黎明期から成長期へとシフトするための3つの改革」
土屋 紳一(早稲田大学演劇博物館 デジタルアーカイブ室・写真室)

対談
川口 雅子(国立西洋美術館 学芸課情報資料室長)
生貝 直人(東京大学附属図書館新図書館計画推進室・大学院情報学環 特任講師 東京藝術大学総合芸術アーカイブセンター 特別研究員)

ポスターセッション・交流会

 

 

[金沢会場]

開会挨拶 小林 正浩(文化庁文化部芸術文化課課長補佐)

基調講演 「文化資料アーカイブとは~知の保存と活用~」
竺 覚曉 (金沢工業大学教授、同ライブラリーセンター館長、同建築アーカイヴス研究所長)

事例報告①「「見えないもの」のアーカイブ …サビに隠された素顔に迫る…」
村上 隆(京都美術工芸大学教授、高岡市美術館館長)

事例報告②「写真原板アーカイブ構築の方法―写真フィルムの保存とデータベース化」
中川 裕美(公益社団法人日本写真家協会日本写真保存センター調査主任)

事例報告③「立命館大学アート・リサーチセンターのデジタル・アーカイブ活動」
金子 貴昭(立命館大学衣笠総合研究機構(アート・リサーチセンター)准教授)

事例報告④「黎明期から成長期へとシフトするための3つの改革」
土屋 紳一(早稲田大学演劇博物館 デジタルアーカイブ室・写真室)

対談
竺 覚曉 (金沢工業大学教授、同ライブラリーセンター館長、同建築アーカイヴス研究所長)
桂 英史(東京藝術大学大学院映像研究科 教授)

ポスターセッション・交流会

【展示情報& セミナー】CP+アンコール展『ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾 被曝から70年』、「肖像権 こんなときどうする」開催のお知らせ

CP+アンコール展『ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾 被曝から70年』
『小学生がとらえた-わたしが見つけた世界』展 併設

1945年8月、広島・長崎に原子爆弾が投下され、一瞬で数十万人が被爆しました。被爆直後を撮影した松重美人、山端庸介らの写真60点で構成し、「原爆とは何か」「原子雲の下でどんなことが起こっていたのか」をご覧いただきます。その他ギャラリーBでは、「小学生がとらえた―わたしが見つけた世界」展、 ギャラリーCでは、「日本写真保存センターの活動」を紹介します。

日時 : 2016年2月25日(木)〜2月28日(日)11:00~19:00 最終日 18:00 入場無料
場所 : みなとみらいギャラリー

展示写真家

松重美人、山端庸介、深田敏夫、岸田貢宜、尾糠政美、川原四儀、宮浦
甫、菊池俊吉、林重男、田子恒男、佐々木雄一郎。

JPSセミナー「肖像権 こんなときどうする」

街で撮影していて気になるのが「肖像権」のことです。さまざまな状況のもとで、人物を写すとき、許諾をどのようにしてとるか。発表する、コンテストに応募する、WEBページに掲載するには、どんなことに気をつけなくてはならないかを、Q&Aで解説します。

講師:松本徳彦 (公益社団法人 日本写真家協会 副会長)

2月27日(土)13:30~15:30 パシフィコ横浜・会議センター301-302(当初発表の部屋から変更になりました)
入場無料 事前登録制  定員:144名
登録はこちらから(CP+公式サイト)
http://www.cpplus.jp/seminar/exhibit.shtml

【セミナー】page2016 オープンイベント 「写真原板のデジタルアーカイブの現在」

★終了しました

大量に遺されたフイルム画像を利活用するには、デジタルに変換した画像を保存・蓄積することが重要です。
皆さんはどのように保存されていますか。 「日本写真保存センター」では文化庁の委嘱を受けて「文化関係資料のアーカイブの構築に関する調査研究」を行っています。 「写真保存センターが構築している写真原板のデータベースはどのようなものか、画像閲覧の仕組みと現状について解説します。
また、収蔵されている写真原板の数量に応じて、どのようなシステムの構築がふさわしいかを提案し、個人写真家から中規模程度の美術館や資料館などが収蔵しているフイルムを閲覧できる実情にあったシステムを説明します。

日時2016年2月3日(水) 13:30-16:30(受付開始13:00~)
会場池袋サンシャイン文化会館7階710号室
テーマ

「SAI-CHIこよる写真原板データベース」

講師奥平正幸(凸版印刷株式会社トッパンアイデアセンター関西TIC本部ICTソリューション部課長)

凸版印刷のデジタルアーカイブシステム「SAI-CHI」をベースにした写真原板の保存から活用までを支援するデータベースの構築についてご紹介します。

「写真原板のデータベースについて」

講師笛木諭(日本写真保存センター副主任)
保存センターが構築している写真原板のデータベースについてシステムの詳細構成と機能、管理項目や検索方法について解説します。

「データベース構築に関するノウハウ」

講師大塚健太(キヤノンシステムアンドサポート株式会社東京営業本部中央営学部中央サポート課)
システムの基本構成、ネットワークと必要なセキュリティ対策
及び推奨するデータのバックアップ方法などを解説します。

定員:100名(申込先着順・定員に遷した場合はご連絡いたします。)
参加費:無料
申込先:FAXまたはe-mailで、日本写真家協会事務局まで
申込期限:2016年1月29日(金)

【展示情報】「知っていますか…ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」 

 

日時:2015年8月4日(火)~8月30日(日)10:00~17:00 月曜休館 入場無料
場所:日本カメラ財団 JCIIフォトサロン
〒102-0082 東京都千代田区一番町25 JCIIビル1F

「知っていますか―ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」
2015年8月4日(火)~30日(日)日本カメラ博物館JCIIフォトサロン

 

公益社団法人日本写真家協会「日本写真保存センター」では、2015年8月に、被爆70年を迎える広島、長崎の惨状を捉えた写真を集めた「知っていますか…ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」写真展を開催します。本展は、敗戦後70年とともに、原子爆弾によるヒロシマ、ナガサキの惨状が風化しつつある現状を憂い、歴史的な事実を多くの人たちと共有することで、原子爆弾の怖さを訴え、核兵器のない世界を目指し、世界平和の礎とすることを目的としています。

原子爆弾の悲惨な実情はこれまでも何回か展示されていますが、今回は被爆直後に撮影された写真原板が残されているものを中心に構成し、オリジナルネガの状態に忠実に、新しくプリントした写真でご覧いただきます。

写真は、被爆直後の惨状を捉えた松重美人と山端庸介の写真をはじめ、原爆投下から10月末までの3ヶ月間に撮影をした写真家11人、60点です。あわせて8月5日と8日には講演会も開催いたします。1945年8月にきのこ雲の下で何が起きたか。貴重な写真記録をご覧いただく機会です。ぜひおいでください。

展示写真家:
松重美人、山端庸介、深田敏夫、岸田貢宜、尾糠政美、川原四儀、宮浦甫、菊池俊吉、林重男、田子恒男、佐々木雄一郎。

写真展「知っていますか―ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾」

会期:2015年8月4日(火)~30日(日)
会場:日本カメラ博物館JCIIフォトサロン
休館日:月曜日 10:00~17:00  入場無料

主催:公益社団法人日本写真家協会「日本写真保存センター」
一般財団法人日本カメラ財団
後援:中国新聞社、公益財団法人広島平和文化センター平和記念資料館
協力:長崎原爆資料館、朝日新聞社、一般社団法人日本写真著作権協会
山端祥吾、田子はるみ、岸田哲平、塩浦雄悟

講演会「ヒロシマからの出発」★終了しました。
2015年8月5日(水)14:00~16:00 JCIIビル6階 聴講無料
講師:橋爪文(詩人、日本ペンクラブ、日本詩人クラブ所属)、松本徳彦

14歳で爆心地から約1.5キロの地点で被爆をした橋爪文氏の体験を、松本徳彦がうかがいます。

 

講演会「記録の重み―被爆直後を撮影したフィルムの保存を―」★終了しました。
2015年8月8日(土)14:00~16:00 JCIIビル6階 聴講無料
講師:田良島哲(東京国立博物館)、金子隆一(写真史家)

原子爆弾投下という史上初の被害を、写真家がどのように記録をし、その記録は今、どのような重みをもつのか。写真史、博物館の視点からご講演をいただきます。

 

原爆展 ポスター